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・ふくの元旦マラソンには700人以上の申込があったそうです。元旦にお待ちしています。

2022年6月15日水曜日

部活動の地域移行について

部活動の地域移行の議論が進んでいます。
先日の日本中学校体育連盟の発表で、来年度からクラブチームが中体連に加盟することで、中体連主催大会に出場が可能になるとの報道がありました。
このことは、理屈上来年度からは「ふくのジュニア」として地区陸上選手権から全中陸上まで出場できるようになるということです。
もし今回の地区陸上選手権にふくのジュニアとして出場していたら・・・層が厚くないので、総合優勝とまでは行かないもののそれでも3~4位辺りでしょうか。少なくとも学校の所属で出ていた者の点数を引くと、他校の結果にも大きな影響が出ていたと思われます。リレーが組めなくなる学校があったかも知れません。

しかし、よくよく考えてみると現実にはそんな簡単には行かないことが分かります。
例えば地区陸上大会でシミュレーションしてみます。登録はクラブか学校どちらかでしか出来ませんので、同じ学校に通う者であっても、クラブチームと学校所属に分かれて出場することになります。
これまでこの大会は学校の大切な行事として捉えらていたので、各学校からは所属部活動に関係なく能力の高い選手がたくさん参加していました。しかし近年は、生徒の出場意思を尊重し、かつてほどは出場しない流れになっている気がします。その流れがますます加速するでしょう。近年の小学校と同様にレベルの低下は免れません。
また、多くの教員が運営に協力していきましたが、協力する教員も減ることが考えられますので大会運営そのものに支障をきたすことも危惧されます。
当然、加盟するクラブチームも主催者側として協力しなければなりません。指導者は自分の仕事を抱え、夜間・土日にボランティアで指導を行っているため、特に平日昼間の協力は難しいという現実もあります。
県大会や北信越大会、全中まで出場することになった場合、大会の引率はどうなるでしょうか。引率するには指導者の資格も必要ですし、誰がどうやって引率するのでしょうか。仕事はどうする?その費用は?
そして、今は何とか大丈夫ですが、10年後を考えるとこのクラブの指導者に新しい後継者が現れるとは限りません。クラブの運営を安定して継続していくために今後は指導に対する対価も保障していかなければ若い指導者は集まらないと考えます。そうなると保護者への負担も増やさざるを得なくなってきます。

というわけで、越えなければならないハードルはかなり高いことが分かってきました。
しかしながら、このような状況になるとはちょっと前までは誰も想像できませんでした。この改革を前向きに捉え、子どもたちの未来のために保護者の方々とも協力しながら進んでいきたいと願うばかりです。